設立趣旨

▏設立趣旨

 
2025 年、被爆 80 年という節目の年に、日本から世界へ向けて「平和を学び、育て、つなげる」新たな対話の場を創出するために、平和教育学会を設立します。本学会は、世界中の教員・平和教育実践者、生徒・学生、研究者、および様々な歴史的・社会的・政治的背景をもつ多様な立場の人々が共に集い、実践と理論の融合を通して、よりよい平和教育のあり方を考える学術交流の場です。


現在、世界的な人道的危機に対して、教育がどのように応答できるかという問いは、ますます重要性を増しています。若い世代が平和に関心を持ち、主体的に関わるようにするにはどうすればよいのか。平和教育は、時に一部の視点に偏り、狭い理解にとどまる危険をはらんでいます。一方で、多くの平和教育実践が多様なアプローチによって世界各地で繰り広げられていますが、児童、生徒、学生にとってより適切な内容や方法は何か検討する理論的な枠組みが十分解明されているとはいえません。


本学会は、こうした課題に応えるべく、理論と実践の架け橋となることを目指します。研究者と実践者が協働し、教育現場に根ざした理論を育てることで、より多角的で実効性のある平和教育の構築を図ります。また、教員・平和教育実践者、生徒・学生、研究者などによる、立場を越えた対話を重視するとともに、被害者・加害者・傍観者など多様な立場での対話のあり方を問い直す教育的アプローチを模索します。


各地域でのこれまでの平和教育の意義を継承しつつ、未来志向の平和教育を世界の人々と創造していくことが、本学会の重要な使命です。その使命を果たすために、次世代の平和教育の担い手を育てるとともに、学習者の参加と成長を支援し、人類と地球の危機に向き合う平和教育の進化と発展を促す場を創りたいと考えています。


本学会設立の趣旨に賛同された皆様が、多数入会してくださることを心から願っています。

発起人 広島大学平和教育学 WG・平和教育学研究会